最近あなたの暮らしはどう

2018.12.25〜 メンタルびっち

生きたい


頭から血の流れた人が担架に乗せられて前を通った。


オレンジの服をきた人が大声で

「頭持って!」と指示を出す。


私はその血まみれの人の顔を覚えてないけどジーンズを履いていたことをや手がだるんと力が抜けていたことを思い出す。






今朝は浮かれていた。

好きなバンドのライブの当日の朝。

仕事が終われば楽しい時間だ


バンドのティシャツに黒のスキニー

ライブに行くには制服のようなもの。

大きな手刷りのロゴを優しく撫でる。


そのことばかり考えて準備していたら家を出る時間をすぎていた。





早歩きで駅へ向かう

ホームにつくと電車が到着していた。

慌てて飛び乗った。

いつもと違う後ろの車両

少し上がった息を整えいつも目を瞑りして着くまで待つ。




しばらくして停車駅よりも手前で電車が止まった。


嫌な予感がした。





しばらく経って人身事故のアナウンスが鳴る

録音された人身事故のためのアナウンスがあるなんて

何度もあることをうかがわせる恐ろしい声に感じた。


車内は電気と冷房が消え

朝のラッシュでキツい車内の温度が一気に上がる


私は出口の窓に立っていた。

ホームにいる人は混乱しているようで知らない人同士で話している。


飛び込んだ人は、どうなったのだろうか…

会社に連絡した後不安のような気持ちの悪い胸のざわつきに脈があがった


救助隊が目の前に集まり

「ここから飛び込んだ」と一番ホームの端を指でさした。

その言葉から飛び込んだ瞬間を想像した




次々と隊員が集まり

線路の中に入っていった

大声がと足元から聞こえてくる

すぐに自分の乗ってる車両の下にいることが分かった。


怖かった。


「頭ー!!頭持って!」

救助隊の張り上げた声に驚きながら

担架が見えた

白いシャツにジーンズ、がっちりとした体

頭から血が流れていて顔を手で覆った。



知らない人の死が目の前で起きている

恐怖とどうして…こんな…と

複雑な感情に目の前が滲んで気持ち悪くなった




死んだら終わる



その後ニュースをみると

重傷で生きていたことを知る

死にきれなかった人は後悔するのだろうか



駅のホーム

黄色の点字ブロックの外側が歩けない


誰にもでも身近なことだという意識を持っている

他人事の不幸を笑わないで



繋がりがあれば救われたのかもしれないけれど


私は私の身近な人を愛して守っていくことしか出来ないのだ